ミドルスブラのホームスタジアム、リヴァーサイドでの試合でほぼ完璧な内容で勝利したユナイテッドは、2位リヴァプールとの勝ち点差を6とした。さらに5日に行われるアーセナルとのチャンピオンズリーグを前に主力数名を休ませることにも成功した。
ライアン・ギグスとパク・チソンのゴールで、例年苦戦を強いられるスタジアムで勝利し、極めて重要な勝ち点3を加えた。ユナイテッドは安定した守備とサイドから切れ込む攻撃でリズムをつかみ、ミドルスブラに降格の恐怖を与えることになった。
試合前の予想通り、アレックス・ファーガソン監督は5日に行われるアーセナルとのチャンピオンズリーグを前に主力を休ませた。エドウィン・ファン・デル・サール、マイケル・カリック、ダレン・フレッチャー、そして負傷しているリオ・ファーディナンドに休養が与えられた。一方でアンデルソン、クリスチアーノ・ロナウド、カルロス・テベスはベンチに入った。
ジョン・オシェイ、ネマニャ・ヴィディッチ、パトリス・エヴラ、そしてウェイン・ルーニーがアーセナル戦に続き、先発出場を果たした。ミドルスブラは降格を避けるためにも、チャンピオンズリーグに気持ちが傾いているであろうユナイテッドから勝ち点が欲しい試合だった。
予想されたことだったが、立ち上がりは静かな展開となる。オシェイはスチュワート・ダウニングのクロスから、ジェレミ・アリアディエールにシュートチャンスが生まれそうになったシーンで、うまい守備を見せた。一方、ルーニーは20分程までにシュートを2本放つが、枠をとらえられず。両チームともに序盤はチャンスがない展開となった。
22分、ユナイテッドはアリアディエールにペナルティエリアに侵入されシュートを打たれたが、ベン・フォスターがセーブ。このプレーが両チームを通じて最初のチャンスだった。
ピンチにさらされたユナイテッドだったが、その3分後に先制する。マシュー・ベイツがギグスのシュートを防ぐためにCKに逃れたが、そのセットプレーからゴールが生まれた。ルーニー、ヴィディッチ、フェデリコ・マケダとつなぎ、最後はギグスがミドルシュートを放った。ボールはブラッド・ジョーンズの手の届かない枠の右隅に決まり、ネットを揺らした。
ギグスにとってキャリア通算148ゴール目となった得点でユナイテッドは先制したが、それ以上にこのゴールでミドルスブラの戦意を喪失させることに成功した。さらにポール・スコールズが前半の内にリードを広げるチャンスを迎えたが、ミドルシュートは枠の左へと外れていく。
しかし、ここで追加点を挙げられなかったことは重要な問題ではなかった。ユナイテッドは後半開始から6分で、ルーニーがミドルスブラDF陣の逆を突いたスルーパスに反応したパクのゴールでリードを広げることに成功した。
パクは9月のチェルシー戦以来となるゴールを決めた。これで勝ち点3獲得は確実な状況となった。ミドルスブラはこのゴール以降、反撃の手立てがなかったため、監督はマケダ、パク、エヴラを下げてテベス、ナーニ、ラファエウ・ダ・シウヴァを投入し、選手を休ませた。
ファーディナンドが不在のユナイテッドだったが守備に問題は見られなかった。ミドルスブラにとって最後のチャンスとなったデイヴィッド・ウィーターのシュートはテベスが防いだ。オシェイはアーセナル戦に続いてゴールを決めそうになったが、ロバート・ヒューズに阻まれてしまった。