ユナイテッドの10番が似合うレジェンド、デニス・ローは1967年に行われたイングランド戦で意地の1発を決めてみせた。
選手:デニス・ロー
試合:1967年、イングランド 2-3 スコットランド(ウェンブリー)
イングランド対スコットランドのライバル対決は、世代を超えて現代にまで続いている。かつては戦争で戦い合った両国は、争う舞台をフットボールピッチに代えた。1967年に行われたホームチャンピオンシップでのイングランド戦、タータン・アーミー(スコットランド代表の愛称)は何が何でも勝利を掴む気持ちを持って試合に臨んだ。
1966年のワールドカップでイングランドが西ドイツを破り優勝した試合を頑なに見るのを拒んだデニス・ローは、試合の中心的存在として活躍。“ストレトフォードエンドのキング”は開始から30分以内にゴールを決め、スコットランドが1-0とリード。
78分にはボビー・レノックスのゴールでリードを広げたスコットランドだったが、ここから試合は一気に動く。ジャック・チャールトンのゴールで1点を返したスリーライオンズ(イングランド代表の愛称)。その6分後にはジム・マッカリオクが3点目となるゴールを決めて2点差に引き戻したスコットランドに対し、イングランドもW杯でヒーローとなったジェフ・ハーストのゴールで再び1点差に迫ったものの、凱歌を揚げたのはスコットランドだった。