近年のマンチェスター・ユナイテッドに黄金期をもたらした名手の1人。鋭い得点感覚を備えた左サイドバックとして、スター選手の影に隠れながらも恵まれた才能を発揮し、クラブと代表チームでのキャリアを通じて着実にステップアップを遂げた。
リーズ・ユナイテッドの練習生としてキャリアをスタートしたデニス・アーウィンは、1990年にオールダム・アスレティックから62万5,000ポンドでユナイテッドへ移籍。オールダムは同年のFAカップ準決勝でユナイテッドと熱戦を演じており、その時の働きが認められての移籍だった。直後のワールドカップでも好調を維持したアーウィンは、ジャック・チャールトン監督率い
るアイルランド代表の一員として活躍。本大会初出場のアイルランドを準々決勝へと導いた。さらにユナイテッドでの1年目となった1990-91シーズンには、オランダのロッテルダムで欧州カップウィナーズカップ優勝杯を掲げている。
とはいえ、アーウィンが不動の地位を築き上げたのは、ユナイテッドがリーグ王座を獲得した1992-93シーズンのことだった。全試合に出場したアーウィンは5得点を記録。コヴェントリー・シティ戦で決めた27メートル弾は、そのハイライトというべき見事なゴールだった。
チーム唯一の全試合出場を続けた1993-94シーズンには、2冠獲得